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武井中心に腐の萌え吐き出しブログ。
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神格化狼ホロ×蓮
にゃんにゃんの日だっていうから、猫蓮妄想してたはずなのに、どうしてこうなった。


猫蓮は女装題で上げてる。
だがケモいいよ!
から、攻めをケモケモ。
でもにゃんこより犬な気分。
あれ、にゃんにゃんの日関係なくね?


と言うわけで、以下
神格化で狼ホロ×生贄蓮

ホロは村で祭られてる神様(半獣)
狼耳と牙と爪、膝から下は獣足。
蓮は生贄で捧げられた村娘(いや男だけど、BLだけど)
衣装はアイヌ衣装でお願いします!




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生贄に捧げられて数日たった。
神は、ホロホロと言った。
奴が言うには、奴は神の代理であり神そのものではないそうだ。
それに、神通力も持たない。
奴はただ、自然と人間を繋ぐものなのだそうだ。
獣と人の間の姿をしている。
捧げられた晩、オレは奴に文字通り食われるものと思っていた。
だが、聞けばそうではないらしい。
何でも、次世代を残すための贄なのだそうだ。
身構えていたオレを押し倒して、奴は言う。
「贄は殺されて神籍に入るわけじゃない。オレと契れるか、考えてくれ。」
持て余した恋情の真似事の様な事をして、奴はオレだけ残して祠を飛び出していった。

数日間、ずっと考えていた。
ホロホロは、とても神だなんて思えない。
ただの同世代の男衆と何も変わらない。
二人きりだと言うことを除けば、貢物がある分村で生活するよりもずっと快適に暮らしている。
その日食べる分の食料を採って、一人祠への帰路をとっていた。
ホロホロは、オレの処遇をオレに選ばせる気らしい。
基本祀り事が無い限り人は祠へ近寄らないが、毎日祠へ参る祭司が居る。
村に逃げ帰ろうと思えば容易い。
ただ、

あの祠にあがった月夜、
生贄という響きに死を覚悟していた冷たい祠で、
初めて会いまみえた神は青味がかった銀髪の神獣人、
青い青い瞳、オレの肩を掴んだ手から延びた獣の爪、
開かれた口の中に獣の牙を見つけ、ついにこの時と覚悟を決めた。

数日間、ずっと考えている。
村に残った姉さんの事、オレの代わりに生贄になるとまで言ってくれた、大切な彼女のこと。
オレが帰れば彼女は泣いて喜んでくれるだろう、ただ役目を果たすことのできなかった生贄はどうなるだろう。
「ホロホロ、居るのか。」
社の奥に続く洞窟に呼びかけるが、返事はない。
出かけているのだろうか。
オレを自由にしているように、ホロホロもまた気儘に生活しているように思う。
ずっと一人なのか、と問うてみた事がある。
神は全てに宿っている、だからどこだって一人じゃない、と奴は答えた。
けれど、そう答えた奴は、オレを見送った姉さんと同じ眼をしていた。
褥にしている奥へ入っていくと、灯りが付いている。
「おい、ホロホ、ロ…」
呼びかけようとした声が、自分で分かるほど震えた。
血の匂い、褥に蹲る影。
薄暗い祠の中で、それがホロホロだと認識するのに少しかかった。
「ホロホロ!」
駆け寄って、あの日とは逆にオレが奴の肩を掴んで顔を向かせた。
口から流れる血、濡れた目に頬を伝う涙が灯火の微かな灯りの中で光った。
「何、を」
聞く間に、ホロホロが胸に抱えていた自身の手の中に何かを見つける。
白い、硬質な、――犬歯?
答えを待たず、ホロホロの自傷と思い当たった。
「オレは、神なんかじゃないんだ、」
犬歯を床に落として、涙を拭ったその手の先、深く噛みちぎられた爪を見つける。酷い指は爪そのものを剥いでしまっている。
「それは聞いた。」
普通の男衆と何も変わりはしない、それどころか人よりもよほど友好的で、この数日で気心の知れた友人くらいにはなれたと思っていた。
神の使いだろうと、獣人であろうと、ホロホロがこんな自傷をする様な男ではないと思っていた。
「ただの生き物なら、なおのことどうして身体を痛めつけた!」
知れず、声が荒ぶる。つられた様にオレの眼からも涙が溢れた。
何故だろう、ホロホロの自傷に憤っているのだろうか、痛々しい傷跡に我がことの様に痛んでいるのだろうか。
「オレは半分獣だから、」
喋るホロホロの口内に、獣人特有の牙は二本とも抜かれているのが見えた。
泣く顔を覆う手も、嗚咽を漏らす口も、生傷から血を流して。
「人間のお前なんて、簡単に殺せてしまう。」
神の代行者であって神でなくても、神獣人である。
力は人のそれでないし、まみえたあの晩、オレを押さえつけた肩には爪跡、口づけで奴の牙はオレの唇を切った。
「ちょっと力を入れただけで傷ついて、なんで人間はそんなに脆いんだ。」
殺意がなくても、人と暮らすことのなかったホロホロは弾みでオレを殺すかもしれない。
あの晩、オレが傷ついた事に驚いたのは、オレ自身よりもホロホロだったのだろう。
抵抗しなかったオレに選択を与えたのは本心だったろうが、契りを結ばすオレ一人祠に残したのは、オレの血に、生身の傷なくてもホロホロが傷ついたから。
「殺したくなんてないのに、生きていてほしいのに、」
この数日、ホロホロが気儘だった時などないだろう、オレを突き放すことも触れることもない距離を保つのに、どれだけ苦労したことだろう。
もし自惚れでないのなら、ホロホロはオレを欲してくれている。
強引にだって契ってしまえばよかったのだ、それを何日も手をこまねいて、初夜に傷つけたオレへ薬草を採って来ては処置してくれた。
一人は寂しかっただろうに、ようやく与えられた伴侶に「帰りたければ帰っていいぞ」と笑いながら選択肢をくれた。
「蓮、」
涙が止めどなく伝って、震える声で獣人は絞り出すように告げる。
「――お前を愛してるんだ。」

ああ、自惚れなどではなった。

この数日、オレがどうして村に帰らずお前と共に居たのだと思う?
お前がまみえたあの瞬間にオレを欲してくれたように、オレもあの瞬間に、青銀髪の狼に心奪われていたのだ。
これが神だと言うのなら、喜んで命など献上しようと思った。
それがその神獣人が、オレを殺さず契れるか考えろと言う。
お前は優しかった、贄として出すような居場所のない村に居るより、お前との生活のなんと心地よかったことか。
残してきた唯一の心残りの姉さんと、お前は同じ寂しさに陰った眼をする。
その青の瞳を澄ませられるのに、お前の伴侶になるのに、なんの躊躇いがあるだろう。

「馬鹿者――。」

オレも泣きながら、獣の耳の生えた青銀髪の頭を抱え込んだ。
「蓮!だ、だめだ!」
「うるさい、なんだ。」
「こんな傍に居られたら、お前を傷つける。」
もう十分に傷ついた悲惨な手の状態を思い出して、オレは更にホロホロの頭を強く抱いて返した。
「抱きしめるのなら、オレを折ってくれるなよ。」
「でも、」
「オレを愛しているのなら、出来るだろう。」
オレの言葉に、恐る恐る回された腕がオレを抱きしめ返した。
「ああ、その程度で頼むぞ――これからずっとな。」
ホロホロは、自傷の痛みのせいでなく、オレの腕の中でしばらく泣いた。



泣きやんだ後の、血生臭いホロホロと顔を突き合わせて座す。
「抜いてしまって、どうするんだ。」
顎についた血を拭ってやり、口を開けさせて歯の抜け跡に溜息。
「ああ、歯くらいならまた生えてくる。」
「仮にも神獣人か。」
人とは作りが違うらしい。
「だが爪はまた生えるまでどうにかしておかねばなるまい。」
口の中ならば放っておいてもいいだろうが、手はあまりにも痛々しい。
オレに触られ手を取られるのに任せて、ホロホロは力を抜いている。
「薬草を採ってくる、待っていろ」
傷口に効く、とオレに使った薬草の場所はホロホロに聞いて知っていた。
オレが立ち上がると、脱力していたホロホロの手がオレを掴んだ。
「なんだ、」
「――これかも、傍に、居てくれ、る?」
まだ不安そうな顔をするホロホロの頭を混ぜ撫でて、繋いだ手に力を込める。
「…行くぞ、馬鹿ホロ。」
選択肢など、もうとうに選んでいる。
オレはここでお前と居る、オレを愛してくれるのだから。









にゃんにゃんの日だっていうから、猫蓮妄想してたはずなのに、どうしてこうなった。
いや、モケモケ萌えですよ!
ホロなら完璧狼でもおいしいですよ!
まみえる前から、実は寂しくて人里をこっそり覗きに行って、そこで蓮に一目ぼれ。とか
初めて同士で、なんか改まっちゃってギックシャクな初夜とか、とか!
パロ大好きか。好き。(自己完結
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