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武井中心に腐の萌え吐き出しブログ。
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ジーザス!/ホロ←ハオ
片思い連鎖っていいよね、という主張。
文章を書くのが久方過ぎて語彙が迷子。


以下、学パロでハオ→ホロ→蓮。

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相談があると放課後の予定をキープされたのは、防寒具が手放せない寒い時期。
呼び出しておいて遅れてきたホロホロに、僕は白い溜息を吐いた。

その寒空の下、風の子である子供も家に引きこもっているらしく誰もいない公園で、相談料として受け取った缶コーヒーが冷め切ってもウダウダと他愛もない世間話を続けるホロホロに、
「それで、相談って?」
こちらから切り出してやった。
「あー、いや、うーん、」
普段なら思ったことをすぐ口にする快活な男が、なんとも歯切れの悪い。
「いい加減寒いんだけど。」
白い溜息はなおさら寒さを感じる。
「あー……スイマセン。」
「うん、だから本題に入ってくれる?」
学生服の上にコートでマフラーを巻いた僕に対して、ホロホロはかなり薄着だ。
そう分厚くもなさそうなパーカーが冬場の防寒具らしい、見ているこちらが身震いする。
「れんあいそうだん。」
「……は?」
「だから!恋の!相談!!」
二度目は勢いをつけて半ば叫ぶように告げられた内容は、予想外すぎて一度目は僕の耳から脳そして耳を素通りした。
普段周りが年頃のかっこつけや羞恥心から嫌厭するボーイズトークを率先して振るくせに、モテてーだとかヤリてーだとか下ネタぶち込んでしょっちゅう蓮にどつかれているくせに。
それがこれだけ勿体ぶって、れんあいそうだん?
「えーと、ファーストキスのレクチャーでもしたらいいのかな?」
「黙れヤリチン。」
「あ、僕、そろそろお暇するね。」
「嘘です、ごめんなさい、相談に乗ってください。」
彼の言わんとすることは分かる。
だがいくらそう見えようと、ヤリチンと揶揄されれば不愉快にもなる。
しかし現状の恋愛に本気になれず、さらに次の恋愛対象が僕の前に現れて、なら次のチャンスを試すことが悪いとは僕は思っていない。
ホロホロも僕も恵まれた分類だろう、好いてくれている女子は多い。
だが、告白からのお付き合いの数が多い僕に対して、ホロホロの周りにはミーハー的というか半冗談の黄色い声援が多い。
普段から軽口が過ぎるから、本気の恋愛対象にならないのだろう。
しかし、とっかえひっかえ彼女が変わる僕よりも、よっぽど誠実だ。
そして、純粋だ。
「で、本気の告白でもされた?傷つけない断り方なら、」
「じゃなくて!」
「だろうね、そうなら告られた!って大騒ぎしてるだろうし。」
分かってたことを彼の口から確認して、僕は何度もシミュレートした君の様子を思い出す。
君が誰かに告白されたら、君が誰かと付き合い始めたら、そんなシミュレーションを何度もした。
「そう、初カノできた!ってはしゃいでるのを見てないってことは、」
ホロホロ、君が恋愛をするなら、きっとこうして始まるだろうと思っていたよ。
「君は誰に惚れたんだい?」
僕にとっては、これほど惨い始まりはない。

普段から軽口が過ぎるから、君の好みは嫌でも把握している。
いつも笑っていて可愛いくて髪が長くて、そしてオッパイが大きい子。
あと優しくて料理がうまくて勉強なんかも教えてくれて、とにかく理想の学生カップのような、そんな完璧な少女像。
飽きるほど聞かされた君の理想の彼女。
条件に当て嵌まる女性も、君の好みでない女性も、とにかく色々、僕の歴代彼女にはいたけれど、君の理想とするようなカップルにはなれなかったよ。
だって彼氏の方が、彼女のことを好きになることがなかったから。
僕は君が好きなんだよ、ホロホロ。

本心なんて口が裂けても言えない。

その後は、誰が好きかは絶対に言えない!なんて急に羞恥心の塊になったホロホロから、核心の“彼女”を隠しているものだから要領を得ない相談と言う名を騙った愚痴を聞かされて終わった。
親しい友人に序列を付けるならそれほど上位でない僕に話したのが頷ける、羞恥の塊のような話に付き合った。
現恋人で許嫁のいる葉にも、恋愛ごとには無縁か拒否のまん太や蓮達にも、到底話せないだろう。



相談があると部活後の予定をキープされたのは、夏休みも半ばの暑い時期。
寒さには強いくせに暑さにはとことん弱いホロホロは、部活で小腹も空いているからとファストフード店に逃げ込んだ。
あの冬の日からちょくちょく聞かされている例の“彼女”の話。
未だ彼は口を割らず、夏休みに入ってからというもの彼女に会えない毎日のいかに辛い事かを切々と語る。
個人名こそ出さないけれど、彼の相談は僕の心に“彼女”の虚像を生み出していた。
「思ったんだけど、」
「おお?」
相談の回数を重ねれば重ねるほど内容が重複する彼の愚痴を遮って、相談料だったハンバーガーの包みをくしゃくしゃに丸めながら聞いてみる。
「笑顔は滅多に見せなくて髪はショートで貧乳で、短気で家事なんて全くできなくて何か聞いたら鼻で笑って蔑んだ目を向けてくる子、でいいんだよね、君が好きな子。」
「でもかわいいの!」
「うーん、君の話を聞いてればあばたもえくぼなのはよぅくわかるよ。」
滅多に見せないからこそ笑顔が可愛いだとか、髪の間のうなじだとか、生活力のなさが起こす保護欲とか、矜持の高さを裏付ける知識の量だとか、そういった事が魅力なのは分かった。
譲れない、と言っていたバストサイズを凌駕する魅力は分かった。
現国の成績がお世辞にもいいと言えない彼に皮肉すら気づかれない。
もちろん、僕の本心も気づかれない。
「君の理想に限りなく近い子なら心当たりがあるけど、君の言う“彼女”って誰なの?」
「それだけはぜってぇ言わねぇ!!てか、その子って誰だよ。」
いつもの聞き役は嫌気もさして久しいので、下らない言葉遊びだ。
「いつも笑っていて可愛くて髪が長くて、優しくて料理がうまくて勉強なんかも上手く教えられる子。」
「オレも知ってる奴?」
「目の前にいるじゃないか。」
窓に面したカウンター席で彼に向き直って、ニッコリと笑いかける。
「……オレ、ハオの料理食べたことないなー」
「それなりに美味いよ、今度お弁当でも作ってあげようか?」
「お前、ホントなんでもできるのな。」
「僕が女子だったら巨乳まではいかないだろうけど美乳だったと思うよ。」
「はは、ワラエネー。」
下らない言葉遊び、悪い冗談だ。
「ホント、笑えねぇ。」
それなのに、思いのほかホロホロが俯いて先ほどまでの恋する若者だった彼は消沈する。
「……なんでオレ、あいつが好きなんだろう。」
額にかかった髪をかきあげて、そのまま頭を抱えるようにテーブルに突っ伏したホロホロは小声で愚痴を零す。
「ねぇ、」
「あー?」
「あいつって、誰?」
いつもの彼に乗っかった軽口の調子ではなく、“彼女”の正体を問う。
彼の想い人を知った僕を、何度もシミュレートした。
“彼女”を恨むだろうか呪うだろうか、それともホロホロを諦められて応援できるようになるのだろうか、シミュレートの成果は、その時にならないとわからないという結論。
けれど、きっと僕は“彼女”を嫌いになれないだろうと今、思った。
嫌えたらいいのに、きっと僕はホロホロの惚れた“彼女”に敵わないと知って、ただ嫉妬して羨むことになるだろう。
「……言えません。」
「言いたくない、じゃないんだね。」
「おう。」
「なんで?」
「引くだろ、お前。」
「そんな意外性溢れる人物なの?」
「うん。」
彼は相変わらず顔を上げない。
せっかく心積もりができたというのに、僕の想い人は僕のことを随分と過小評価してくれているらしい。
「引かないよ。」
少なくとも、君が恋愛相談をするほどには心を許した友なのだから。
僕はただ、君の理想の女性のように、いつものように笑っている。
長い沈黙があって、君が本当に話したくないのか、と諦めかけて、氷も解けて薄くなっているだろうアイスコーヒーのストローに口をつけた時、
「……れん」
顔を突っ伏したまま、君が零した。
「……は?」
「だから!!……蓮、オレの好きなヤツ。」
二度目は勢いをつけて半ば叫ぶように声を出して尻切れ的にもう一度、予想外すぎて一度目は僕の耳から脳そして耳を素通りした。
「あー!だから!引くって言ったろ!!引け!引いてください!」
ようやく顔を上げたホロホロも大分混乱しているようだけれど、それも僕ほどじゃないだろう。
「……いや、ちょっとびっくりしただけだよ。引いてない引いてない。」
「嘘つけ!引かないって言ったくせに!いいよ引けよ!それでホロホモとかあだ名付けて陰で笑えばいいだろ!」
「ちょっと落ち着きなよ、というか自虐がすぎるよ。引かないってば。」
通るホロホロの声に若干店内の注目を浴びて、彼の袖をひいて落ち着かせる。
彼の求めているものは、僕が彼に本心を晒したらという絶対に起こらないであろう想定でしたシミュレートの内容そのものなのだろう。
いい友人である彼はきっと同性愛に理解のあるフリをする。
告白などなかったかのようにいい友人であろうとする。
そういう僕を、求めている。
「…蓮は“彼女”にはなれないね、」
「わかってるよ、」
「いや、成就しないっていう話じゃなくて。蓮は女の子ではないからね。」
「……蓮をオレのオンナにしたいです。」
「下世話だなぁ。」
彼の言わんとする本当に下世話な話についていけるのなんて、本当に男に恋している僕しか務まらないだろうね。
「オレ、男イケるみたい。」
「みたいだね。」
飲みもしない薄まったコーヒーの氷をかき混ぜる。
「……なのになんで蓮なんだろう。」
「それは、」
惚れたら性別なんて関係ないし、理想の彼女像なんて虚像だし、
「神様にでも聞くしかないね。」

僕がホロホロに惚れた理由も、ぜひ聞いてきてくれ。





「ちなみに、何で長髪がいいの?」
「可愛いし、」
「し? あとどんな理由?」
「髪コキって気持ちいらしい。」
「それデマだよ。」
「ヤリチンが!死ね!!」
「あとパイズリも思ったほど、」
「ホント、死ねばいいのにー。」











最初ホロ蓮に横恋慕するハオをすごくシリアスに書いてたら収集がつかなくなったのでコミカル?ほのぼの?で。
ジーザス!ジーザス!/JUDY AND MARYはハオホロ蓮ソング。
ホロハオのコンビはもともとすごく好きだけど、お互いに恋煩いの相手が一緒だからほのぼのできなかったんだよ。
この曲聞いてからホロハオいけるようになった、元から見るのはいけてたけど。
二人で延々ゲスい会話をしててほしい。
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